
長年お世話になってる税理士さんがいて、奥さんふくめ仲良くさせてもらっている。
その税理士さんはとても有能であり、仕事がはやい。性格も良くまさに紳士である。
奥さんがいれてくれるコーヒーが凄まじく美味しく、彼女は聖母のようなおおらかさ。
二人とも本当に仲がよく、オシドリ夫婦とはまさにこのことだと思う。

ある日、「どうしてそんなに仲がいいんですか? 」と聞くと、税理士さんは微笑んで、「いやいや、平凡な会話を大切にしてるだけですよ」といった。
これを聞いた私は、やはり、こういった慎ましさや植物のような静けさこそが平穏な夫婦生活の秘訣なのかと一人考えていた。
さて、そんな税理士さんだが、彼と私には深い友情がある。
というのも、彼と私は同じぴっちりスーツやぴっちりした服の愛好家だからだ。
世の中は広いが、ぴっちりスーツの良さを心を開いて熱く語り合える友はそう多くない。
だからこそ、私と彼の間には自然と友情が芽生えたのである。
ただ、彼と私は少しだけ趣向が異なる。
私はラバースーツやキャットスーツ、スパイスーツのようなぴっちりスーツが好きだが、彼はボンテージ服のようなSMプレイでよく使われるぴっちり服を深く愛しているようだった。
また、彼と会話をしていて気がついたのは、彼にはどこかマゾヒスティックな性質があることだ。
つまり、自分が痛めつけられることや苦しむことに宗教的な開放感を感じているふしがあるのだ。
とはいえ、普段の温厚誠実な彼がドMであるとは考えられなかったので、当時は深く考えてはいなかった。
しかし、ある日、私はとんでもない闇を覗き見ることになる。
それは税金の打ち合わせで彼の自宅を訪れた時のことだ。
いつも通り、ぴっちりスーツやボンテージの話をしていた時、彼はお腹をこわしたのかトイレに駆け込んでいった。
そして、しばらく帰ってこなかった。
いつもいる奥さんも買い物にでかけており、私は会話相手がいなくなってしまった。
暇になった私はなんとなく部屋を見渡していると、座っているソファが実はベッドにも可変するタイプのソファだと気づいた。
少し興味がわいたのでベッドモードにするボタンはどこだろうと探していると、誤ってボタンを押してしまった。
すると、ガクンとソファがベッドモードに可変するかと思いきや、まさかの収納スペースが現れた。
そして、そこで私がみてしまったのは、男用のボンテージ服と、小柄な女性用のボンテージ服と多種多様な鞭が丁寧に整理されている光景だった。
これはまずい!! 焦った私はすぐにボタンを押して普通のソファモードに戻し、背筋を伸ばして待機していた。
そして、糞をすまし帰ってきた彼と、なにごともなかったかのように打ち合わせをし、帰宅した。
さて、ここからが本題だ。
帰宅した私は、彼とのこれまでの会話とあのソファの収納スペースで見てしまった男女のボンテージ服と多種多様な鞭をつなぎ合わせた結果、あの夫婦が羨ましくなるほど穏やかで仲がよいのは、日頃からSMプレイをしてるからだという結論にいたった。
つまり、彼の言っていた「平凡な会話を大切にしているだけですよ」の平凡な会話とはSMプレイのことだったのである!

しかし、ここで気になるのは、どちらがSで、どちらがMかである。笑
もちろん、あなたも薄々察しておられるように、税理士さんはマゾヒスティックであることを暗示させる発言を多発していたことからも、彼がMである、つまり、奥さんから多種多様な鞭で叩かれていると類推するのが妥当である。
となると、税理士さんは毎晩ロープで吊るされ、ボンテージ服を着たあの聖母のような奥さんに鞭打たれているのかもしれない・・・
信じるか信じないかはあなた次第である。笑



